スーパーサテライト戦略 導入編

トーナメントを生き残れ!

こんにちわ、京都の方のゆっきーです。

 今回はSS(スーパーサテライト)導入編ということで、

①ストラクチャー
②レイトレジスト
③ルール、マナー

について書こうと思っています。

 んなことは知ってるし、戦略を知りたい、はよ、という方は、「スーパーサテライト戦略 SSS編(※編集中)」へ!


①ストラクチャー

   トーナメントでは参加者をどんどん減らすため、一定時間ごとにブラインドの額が増えていきます。この仕組みや増加量のことを「ストラクチャー」といい、あるトーナメントのストラクチャーをまとめたものを「ストラクチャー表」と呼びます。

 どんなトーナメントでも必ず、ストラクチャーの情報は参加者全員に共有されています。それは、ストラクチャー表をもとにトーナメントの戦略を準備するためです。もし今までにストラクチャーを気にしたことがないなら、ぜひ一度注目してみてください。ブラインドの額、時間、アンティの有無や大きさ、休憩時間、また、トーナメントの性質によっても、様々な違いがあることに気付くと思います。

 また、ストラクチャーをもとにトーナメントの展開をイメージしておくことで、当日の予期せぬ状況にも焦ることなく、落ち着いて判断しやすくなります。

 では、実際のストラクチャーを使って、トーナメントの流れをイメージしてみましょう。次の表は、昨年度のAJPC予選のストラクチャー表より引用したものです。

スタートスタックサイズ:3000点     

各レベル:20分

 25-50などの数字はそれぞれSB-BB(スモールブラインド‐ビックブラインド)、ANTEはアンティを表しています。

 ストラクチャーを見るときのポイントは

「スタートスタックは何BBになるか?」

「終了時のスタックサイズは何BBか?」

「30BBは何点になるか、10BBは何点になるか?」

 などなど、スタックの点数とBB単位をすり合わせることです。上の表に、自分の考えたbbや点数を書き加えると以下のようになります。左から、

3000点→?BB 30000点→?BB 30BB→?点 10BB→?点

 この表からどんなことが分かるでしょうか?

・「トーナメントはレベル11~12で終わりそうだ」

 予選通過ラインの30000点がこの辺りで10BBになり、それ以下しか持ってない人は瀕死になるため、レベル11~12あたりで終了しそうです。1レベルあたり20分のブラインドなので、4時間程度で終了するだろう、ということが分かります。

・「3000点のままだと、レベル6で6BB、瀕死になる」

 運が悪いと、レベル6までに何もできず飛ぶことがありそうです。また、レベル6までに最低ダブルアップくらいはしておきたい、ということも分かります。

・「30000点持っていてもレベル10では15BBしかない」

 15BBというとかなりカツカツなイメージです。先ほどは30000点が安全圏といいましたが、1回でもミスすれば簡単に飛んでしまうことも、意識しておく必要があります。

・「30BBを維持できればかなりいい感じ」

 仮に30BB以上を維持できれば、予選突破ラインにレベル7~8あたりで到達して、その後も有利に戦えそうです。トーナメントの経過としてはこの辺りにつけるのがベストでしょう。

・「10BBを維持できれば生き残りは可能」

 カツカツではありますが、10BBを維持できれば生き残ることは可能そうです。

・「ブレイク直後が鬼門」

 ブレイク前からブレイク直後にかけて、BBのサイズが「150→200→300→500→800」と、急激に大きくなります。つまりこの間、特に150-300~400-800の間に多くの人がショートスタックになり、プリフロオールインが急激に増えることが予想されます。ブレイク前までに安定したスタックを築けるかどうかが、予選突破に直結しそうです。


以上から、予選突破までの道のりは以下の通り。

1.レベル1~3までは、スタックを維持しつつ静かにハンドを待つ。

→積極的にダブルアップを狙う。


2.レベル4~ブレイクまでに、最低6000、できれば10000点以上のスタックを作る

→ショートが増えるから、ここでショートを吸収できるとかなり大きい。


3.ブレイク後は予選突破を目指してスタックの維持に努める。

→ビックスタックのあいてしない。ショートを吸収するチャンスを狙う。


 このように、トーナメントの流れをストラクチャーからイメージしておくと、状況が変化しても冷静に対応しやすくなります。例えば、まわりから「オールイン!オールイン!」とたくさん聞こえてきても焦らずに、「ブレイク直後で大勢がオールインしているんだな」など、冷静に状況を把握できます。

冷静にプレイするということは、大事な場面で判断を間違いにくくなる、ということです!自分のスタックのパターンを3~4通りシュミレーションしておけば、当日焦ってミスすることはほとんどなくなるでしょう。



②レイトレジストレーション

 AJPC2017では、「レイトレジストレーション制」で行われます。大阪予選の流れを例に説明します。大阪予選29日Aの日程は以下の通り。(30日は、A、Bともに開始時間が異なります。お気を付けください。)

大阪予選 7月29日(土)29日A 
受付開始     10:00
トーナメント開始 11:00
受付終了     12:00

 このように、トーナメントが開始してからでも、受付時間内であれば「途中参加」が可能な方式が、「レイトレジストレーション制」です。短く「レイトレジ」と呼んだりします。


早いか遅いか、それが問題だ。

 アミューズメントなどのトーナメントで、「うまいプレイヤーはレイトレジする」という言葉をよく耳にします。「ヒーローは遅れてやってくる」的な感じでしょうか。

 これは半分、正解です。トーナメントでは、一つでも上の順位を目指します。レイトレジをすると、「自分が参加するまでに飛んだプレイヤー」よりは確実に、上の順位になります。その分、期待値が高い状態でスタートできます。このことを理解して実践しているプレイヤー≒うまいプレイヤーとして、「うまいプレイヤーはレイトレジする」と言っているのです。

 では、AJPCでもこれは有効なのでしょうか?

答えは、ノーです。

 普通のトーナメントでは、レイトレジ終了時点のスタートスタック量が、20bb~30bbくらいあることが多いです。このため、レイトレジをしてもハンドを選んで戦う余地があるので、実力を生かす余地があるといえます。

 しかし、AJPC予選では、レイトレジ終了時点のスタートスタック量は15bbと、かなりのショートになってしまいます。15bbでは、アクションがほぼオールイン一択になるため(詳しくはSSS編で)運に頼らざるを得ず、実力差が出にくくなってしまいます。

 ストラクチャーの章で書いたように、序盤は小さいブラインドを生かしてハンドを待ち、積極的にダブルアップを狙うべきです。あなたが少しでも実力を生かしたいと考えるなら、トーナメント開始時に着席しておくべきでしょう。



③ルール、マナーについて

 AJPC2017は満18歳以上であれば誰でも参加可能な大会です。出身や職業の異なる様々な方が1つのテーブルと時間を共有し、チップを取り合います。そのため、トラブルを避け、ゲームを円滑に進行するため、全国各地で開かれる予選大会には共通のルールが設けられています。これを遵守できない場合、厳重注意や一定時間の退場、場合によってはその場で失格にされる可能性もあります。

 また、「知らなかった」や「いつもはありだった」などは一切通りません。

ルールを知らなかったばかりにペナルティを受けてしまうと、冷静に正常な思考を続けるのは困難でしょう。自分のプレイやチップを守るためにも、ルールをしっかり把握し、節度あるクールなプレイを心掛けたいものです。

以下のリンクから、トーナメントのルールを確認できます。

※以下は、昨年度(2016年度)のトーナメントルールです!今年度のルールについては、公開され次第更新します!

また、どのルールも大切なことに変わりはありませんが、特に重要と思われるものについて、抜粋します。


第5条

2.プレイヤーは自身の責任において配られたカードを保持しなければならない。プレイヤーがカードを適切に保持していない場合、故意・過失を問わずディーラーによって回収されたカードはデッドハンドとなる。

これ、本当に気を付けましょう。よくカードを見た後にテキトーに置いてる人を見かけますが、たとえそれがAAで、チップリのオールインをコールしたあとでも、チップはデッドマネーとしてポットに入り、自動的にシートオープンになります。

カードプロテクターを使うか、チップを1枚のせておくだけでもいいので、自分のハンドはしっかり守りましょう。


第8条 ルール、マナー

1. プレイヤーは他者からアドバイスを受けてはならない。


2. プレイヤーはゲーム中に自分のカードを他者に見せてはならない。

3. ゲームが進行中は、フォールドしているかどうかを問わずプレイヤーは自身のカードの内容を明かしてはならず、また、まだ開かれていないカードの内容に言及してはならない。 

4.リバーが開示される前にゲームが終了した場合、プレイヤーは開示されるはずだったカードを確認することはできない。

5. プレイヤーは、他のプレイヤーやディーラーなどのトーナメントの運営者を誹謗する言動をしてはならない。

6. プレイヤーは使用するカードに意図的に傷をつけたり着色するなどの、マーキング行為をしてはならない。 

7.プレイヤーは、ポーカーをプレーするに適切な衣服を着用しなければならない。他のプレイヤーの障害になる衣服の着用は禁止される。

8.テーブル上ではカードや全てのチップを見える状態に置き、特に最高額のチップは他のプレイヤーから視認できるように努めなければならない。

9. チップの一部あるいは全部を、正当な理由なくテーブル外へ持ち出す、あるいは隠す行為は、失格を含むペナルティーの対象となる。 

10.テーブルブレイク等で座席を移動するプレイヤーは、指定されたテーブルへすみやかに移動しなければならない。移動先のテーブルにチップを置くことなくトーナメントエリアを離れる行為や、ブラインド等を回避するために移動を遅らせる行為は、失格を含むペナルティーの対象となる。


この辺りはどこのポーカールームでも守られるべき一般常識です。

8.や9.などのチップ関連は特に、ルールを知らないために守れていないプレイヤーが多い印象を受けます。

ルールはプレイヤーのアクションを制限するものではなく、プレイヤーの権利を守り、ゲームを円滑に進めるためのものです。しっかり守って、国内最大級のトーナメントを最大限楽しみましょう!


今回はこれにて、次回はSSS(ショートスタックストラテジー)を紹介します!







0コメント

  • 1000 / 1000